作業療法のご紹介
結ノ歩訪問看護ステーション東山に勤務しております、作業療法士の大代です。
今回は、私が取り組んでいる作業療法士の職域についてご紹介します。
作業療法士(以下、OT)とは
体や精神に障がいのある人がその心身機能を回復し、日常生活・社会生活に復帰できるように、食事、歯みがきなどの日常生活の動作、家事、芸術活動、遊び、スポーツといった生活の中における作業や動作などを用いて訓練・指導・援助を行う医療技術者(厚生労働省HPより抜粋)と規定されています。
具体的には、今行えない、これから行いたいと願う作業や日常的な活動の獲得をサポートし、
”できる” を増やすことを目指し
生活の質の向上に寄与することを主に支援しています。
作業とは
ここでの作業の具体例は
・着替え、炊事、排泄、など生活を営む上で必要不可欠な活動
・余暇活動、趣味活動、就労活動などの個別性の高い活動
などが挙げられます。
理学療法士(以下、PT)との職域の違い
それ自体に目的のない基本的動作(起きる、座る、立つ、歩く)の獲得、維持、悪化予防を支援する職種がPT
目的のある活動や作業の獲得を支援する職種がOT といえます。
私が提案する作業療法
往々にして作業や活動は、習慣や思い入れなどの個別性があります。
まずはしっかりとお話をお聞かせください。
そして実際に一緒にやってみましょう。
困難さや不安から諦めていた活動
出来ているけど納得できない作業
を共有させていただき、達成へ向けた課題を明確にしていきたいと思います。
課題といっても、
・身体症状(お身体の痛みや、動きにくさなどのこと)、
・高次脳機能障害(脳の病気に起因して起こるさまざまな症状)、認知能力
・環境的課題(道具や場面による制約など)
様々なことが影響していると思われます。
それらを一つ一つ検討し、状態に見合った適切な支援を選択していきます。
一人一人の経験した活動、作業は異なり、大切にしている、重きを置いていることも利用者さんの数だけあるため、支援内容もそれぞれ異なってきます。
利用される方々の求める事に真摯に向き合い、実現に向けて共に歩んでゆける、そのような存在がOT の役割であると私は考えています。
現在、COVID-19ウイルスが猛威を振るい、今までできていたこと、これからしたいと思うことを満足に為すことのできない時代に突入しました。
今まで労せず行えていた作業を制限される事は心身ともにストレスを抱えられていることと思います。
「やりたい事がすぐできない」事に対するストレス、精神的な部分のケアに関しても、OT の担う役割であり、サポートできる事ですので、何かお困り事等あれば相談していただければと思います。
こちらの記事が、一人でも多くのOTを必要とする方々の目に留まれば幸いです。
望まれている事、悩まれている事を共有し、共に歩んでいける一人となれればと思っています。
文責;大代聖人