理念の体現に向けての取り組み

京都市東山区を拠点に活動しています、結ノ歩訪問看護ステーション東山です。

今回は、私たちの理念とその理念を体現する取り組みについてご紹介させてもらいたいと思います。

私たちの理念は以下のとおりです。

「私たちは職種の枠にとらわれず、ご利用者様の主体的な意思決定を最大限支援します」

この理念を定めた背景は、訪問看護という仕事をする上で、病院や施設ではなく「自宅」で過ごすということの意味合いを見失わないという決意を込めています。

具体的には、病院で教育を受けてきた医療者は、患者に対して父権的で、専門家と素人という構図に知らず知らずのうちになりやすい点に対して自戒の念を込めています。

何のための事業なのか、ここを忘れず、ご利用者様にはご自宅で最後まで自己実現のために時間を使っていただきたいと考えています。

ここまで理念について紹介させていただきました。

次に、理念の体現に向けた取り組みについてご紹介いたします。

まず、先に述べたような定性的な理念は、当社のように30人を超える規模になってくると「形ばかりの理念」として形骸化しやすいものです。

また意味合いの抽象度が高く、現場で働く多くのスタッフの質を担保し、理念を体現することは難しい側面があります。

そこで導入を開始したのが、ご利用者の意思決定を尊重・サポートすることを目的とした

「想いを結(ぶ)シート」

です。

このシートは、ご利用者が感じている生活の課題や重要視されていること、今後の治療についてなど考えていらっしゃることを

まずは気軽に話をしていただく場を設けるための聞き取りシートとなっています。

都度、改めて同様のシートで聞き取りをさせていただき、ご本人やご家族と

以前はどう考えていたのか、今はどう考えているのか

を確認し、医療者としてサポートできることを説明を交えながら取り組んでいく内容になっています。

こちらの聞き取りシートは、当社のチームの中でしっかりと共有し、ご利用者の想いを実現するための手段を考えます。

そうすることで、個による質のばらつきを最小限にすることができると考えています。

病状によっては、意思の確認時期が数日遅れるだけでもかなりの方針の違いが生まれるものです。

悔いのない生活を送っていただけるよう全力で取り組んでいます。

そのほかの取り組みとして、想いを実現するためにご自宅外での支援も適宜提供しています。

訪問看護を保険制度(介護保険・医療保険)を活用しながら利用していただく際の保険上の制限として

ご自宅内での支援に限る

というものがあります。

このため自宅外での支援は、自費診療という形態を取らざるを得ないデメリットがあるものの

医療的にリスクのあるご利用者・ご家族から外出希望が出た際には、必要なリスク管理を主治医と相談しながら計画し、

安心して自宅外での活動を楽しんでいただいてきた実績があります。

具体的には、

・ご家族との花見

・ご家族との外食

・親族の結婚式への参列

などです。

自費診療の料金については、下記を参照ください。

また不明な点がございましたら、お気軽にご連絡くださいませ。

皆さんの「〜したい」という想いを叶えるためのサービス提供となるように、今後も精進していきたいと思います。

文責:山中真司

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